中国BYD、1〜3月期は純利益1000億円 低価格戦略でも粗利益率22% 

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中国自動車大手の比亜迪(BYD)が4月29日に発表した2024年1〜3月期決算は、売上高が前年同期比3.97%増の1249億4000万元(約2兆7000億円)、純利益は10.62%増の45億6900万元(約1000億円)となった。

電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)など新エネルギー車(NEV)の販売が好調だった。1〜3月期の販売台数は13.4%増の計62万6000台で、中国のNEV販売台数209万台の3割を占めた。

米テスラが2022年末に大幅な値下げを実施し、中国NEV市場の価格競争に火をつけたとすれば、BYDはその競争に拍車をかける存在となった。同社は2月の春節(旧正月)連休後、24年モデル「栄耀版」を発表し、全車種の価格を旧モデルよりもぐっと引き下げた。セダンタイプの「漢」シリーズとスポーツ用多目的車(SUV)タイプの「唐 」シリーズは16万8900元(約370万円)から、セダンタイプのPHV「秦PLUS DM-i」が旧モデルより2万元(約40万円)も安い7万9800元(約180万円)からとなったことで、市場は一時騒然とした。

低価格戦略が販売台数の増加に寄与したのは明らかだった。秦PLUS DM-iは発表後1週間で受注台数が2万3600台を突破した。主力車種の価格を最大3万元(約60万円)値下げしたにもかかわらず、1〜3月期の粗利益率は前年同期比4ポイント上昇し、21.9%と過去最高の水準に達した。

BYDの王伝福会長は年初のあいさつで、NEV業界はすでに過当競争に突入しており、24年から26年にかけては規模・コスト・技術の決戦が繰り広げられるとの考えを示した。同社は24年モデルで戦いの火蓋を切ったにすぎない。余力はまだ十分にある。

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*2024年5月1日のレート(1元=約22円)で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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