エンボディドAI「星海図」、約220億円調達 BYDやファーウェイから数千台受注

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エンボディドAI(身体性を持つ人工知能)を開発する中国のスタートアップ「星海図(Galaxea AI)」がこのほど、シリーズBで10億元(約220億円)を調達した。出資には、金鼎資本(Jingding Capital)、北汽産投(BAIC Capital)、正心谷資本(Loyal Valley Capital)などのほか、既存株主の凱輝基金(Cathay Capital)、今日資本(Capital Today)、高瓴創投(GL Ventures)なども参加した。

今回の増資により、同社の評価額は100億元(約2200億円)の大台を突破し、宇樹科技(Unitree)、智元機器人(AgiBot)、銀河通用機器人(Galbot)に続く業界4社目となる見通しだ。

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2023年に設立された星海図は、エンボディドAIの基盤モデルやロボットの開発に特化しており、車輪移動型双腕ロボット「R1」シリーズを展開している。26年5月にはロボットハンドと二足歩行ヒューマノイド(人型ロボット)をリリースし、製品ラインアップを大幅に拡充する。

創業者の高継揚氏は、清華大学電子工学科を卒業後、米国の南カリフォルニア大学でコンピュータビジョンの博士号を取得し、自動運転技術の米Waymoや中国のMomentaに勤めた経験がある。

星海図はこれまでに米スタンフォード大学や中国の華為技術(ファーウェイ)、比亜迪(BYD)など、大学、研究機関、大手企業、AIスタートアップから数千台の受注を獲得している。2026年はスマートファクトリー、物流、サービス業の3分野を中心に市場開拓を強化していくという。

高氏は、ロボット業界が2025年に概念実証(PoC)を終え、26年後半には人間に代わって特定のタスクをエンドツーエンド(E2E)で実行する実証実験の段階に入ると分析。これをクリアして初めて量産による投資対効果(ROI)が最適化されるとの見解を示した。

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「10万時間のデータ」が競争力の源泉

エンボディドAIの進化において、最大の壁は学習用データの不足だ。同社は2025年、アウトソーシングも含めた独自のデータ収集システム構築し、2025年には節目となる約10万時間分の実データを収集した。

現在は家庭、ホテル、工場・倉庫、スーパーマーケット、レストランという5つのシーンに特化したデータを蓄積しており、2025年8月に500時間分の実データセットをオープンソース化したところ、既に50万回以上のダウンロードを記録しているという。

2026年には従来の遠隔操作などに加え、UMI (Universal Manipulation Interface)といった新しいデータ収集方法を導入して、収集規模を数十万時間へと拡大させる計画だ。

一方、人型ロボットに代表されるエンボディドAIを大規模に普及させるには、ロボット導入によるコストメリットを生み出せるかが重要な課題となる。同社は株主のリソースを生かして、人件費が高い先進国市場でビジネスモデルを検証しようとしている。

また、ハードウエアとソフトウエアを統合する「ロボット+AI」の事業戦略をもとに、事前学習済みモデルからデータ収集、評価、デプロイ(展開)までを網羅するツールチェーンを供給。単なる機体メーカーではなく、エンボディドAIの実装を支えるプラットフォーマーとしての地位確立を目指していく。

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*1元=約22円で計算しています。

(翻訳・大谷晶洋)

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